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天地明察
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天地明察
冲方 丁
角川書店(角川グループパブリッシング)

価格: ¥ 1,890
定価: ¥ 1,890
発売日: 2009/12/01  売上ランキング: 1190位
単行本 / 在庫あり。
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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 57件

[4点] 面白いけど、『ばいばい、アース』や『マルドッゥク・スクランブル』はもっと面白い
冲方丁の本。話題の本。2010年本屋大賞受賞の本。

内容紹介のなどから、この本がいわゆる時代小説とよばれる種類の本だとあったので、あまり読む気はしなかった。ただ、本人のブログなどを見て、色々と思い入れもあるようだし、何より冲方丁の作品であるので十分に信頼出来るので、(話題になっていたり、賞を取った本を読むというのは、少々癪だった。というか、そもそもこういう賞があること自体、今回初めて認識したし、面白い本が受賞するわけでもなく、まあ、宣伝の一種程度としか思っていなかったが、折角なので)読んでみた。

結論。面白い。冲方丁というブランドであるので、面白いというのは初めからわかっているつもりだったが、それでも面白いと思った。ただ、それでも、同時に物足りなさも感じた。『ばいばい、アース』や『マルドゥック・スクランブル』と比べたとき、単純に物量の差か、それとも、完全なフィクションと元となる史実があることによるものか、あるいは、雑誌に連載していたことによるのか、判然としないが、なんとなく物足りなく感じた。

これまでの『ばいばい、ー』や『マルドゥックー』では、ある場面の描写は、これでもかというほど、濃密に描かれているが、今作では、むしろその反対に、数年、十数年という長い時間を、圧縮して描いている。その辺りの書き方の違いが、物足りなさ、もっともっと濃い作品が書けるはずだと感じてしまう要因かもしれない。

そういった部分での欲求不満は残るし、個人的な好みとしてはやはり、『ばいばい、ー』や『マルドッゥクー』の方が好きだが、本書も勿論、非常に楽しめた。あるいは、暦や、和算についての解説本のようなものも別にあると面白いかもしれない。 (2010-09-03)
[4点] 暦!
熱い物語だった。国産の暦の誕生にこんなドラマがあったとは、
と大変勉強になりました。
いまの日本人ではここまで純粋に打ち込めない。
あの時代に生まれてここまで人生を捧げられた渋川春海が羨ましい。(1639-1715)
映画化した際には、主演には本村弁護士を薦めたい。 (2010-08-18)
[5点] 改暦という大プロジェクトに挑んだ男たちの物語
『マルドゥック・スクランブル』とかで有名なSF作家の冲方丁の初の時代小説。直木賞候補にまでなった。
その評価に違わず、とっても面白い、時代小説だった。しかもよくある戦国武将の話や江戸の庶民の暮らしの話とかではなく、改暦という歴史上の出来事と日本における算術、天文学の発展とをひとりの碁の棋士を主人公に描いている。

主人公である渋川春海という男の成長物語とも読めるし、それを中心に描かれていて、そこに面白さもあるんだけど、私としては、改暦という大プロジェクト自体が、春海というプロジェクトリーダの元、いろいろな失敗を重ねながら、関孝和を始めとする支援者の協力も得て、実現していくというところに興味を持った。自分自身がプロジェクトに携わることも多いので、こういったプロジェクトモノ好きなんだよね。著者の達者な表現力で泣けるプロジェクト小説になっていると思う。時代小説ということよりもそちらに感心した。

後半の駆け足の展開にはちょっと不マッもあるけど、もう、とにかく改暦というテーマに目をつけた時点で勝ちだろう。冲方丁のファンもそうでない人も楽しめる物語だ。

(2010-08-15)
[4点] 生涯を改暦に懸けた江戸時代の天文学者、渋川春海の物語
江戸時代、4代将軍家綱の治世。
碁の名門、安井家に生まれた算哲は
数学を学ぶうちに暦学の存在を知り、その研究にひきこまれていきます。
それは、彼の生涯を懸けた改暦事業の幕開けでした。

天文学者、渋川春海(安井算哲)の物語です。
関孝和、本因坊道悦、山崎闇斎、そして徳川光圀など、
随所に実在した人物が登場し、かなりリアリティがあります。

「囲碁侍」算哲が天才数学者関の存在を知り、挑み、挫折したこと。
全国各地を測量して回り、その結果授時暦への改暦を願い出たこと。
そして授時暦に代わる、研究の集大成たる「大和暦」を作り上げたこと。

これらの事実が、彼の清々しい言動を通し、明確に伝わってきます。
一貫して描かれているのは、一途かつ頑固な改暦への情熱です。
そしてその情熱を支える妻、えんの賢さ・温かさもいい味を出しています。

フィクションの部分も多いようですが、時代小説はこういうものかもしれません。
時代小説が好きな方におすすめします。 (2010-08-13)
[1点] 低価値・低品質の小説
知人の推奨があったので最後まで読通したが、ガッカリした。理由を列記する。
1.天文暦学者渋川春海にして囲碁の二代目安井算哲の話だが、著者の時代風俗への貧弱な知識が目について興ざめである。髪型を束髪とするがそんな髪型はない。また20歳過ぎの大人が前髪とはあり得ない。
2.碁打ちを描くには著者の囲碁知識はなさ過ぎる。初手天元を白が打ったように読めるのもオカシイ。囲碁は黒が先番である。また誰であれ素人が専門家に指導碁を打って貰うときは石を置いて教えをこうものだ。著者はそのような場面を経験していないようで、非常にオカシイ。また囲碁の勝敗では5目負けの次に3目負けになったとしても、技量の接近とは取らない。負けは負けなのだ。その辺りも無知だ。
3.江戸の富士塚があるように述べているが、江戸に富士塚第一号が築かれたのは1779年でこの小説の時代よりも百年ほど経っている。
4.文章中に「がっくり来る」などおよそ文章語と思えない言葉が登場する。品格に欠ける。
以上、直木賞に選定されなかったのも当然である。
囲碁を知っている者はイライラするだけなので読まないことを薦める。 (2010-08-05)

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